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時計の基礎知識

2026年10月25日

裏側が透けて見える時計、そのはじまり

文・酒井 俊樹(ボヴェ1822ジャパン)

フルリエ 19Thirty の裏面

高級な機械式時計を裏返すと、透明なガラス越しに、細かく動く歯車やテンプが見える。いまでは多くの時計に採用されているこの「シースルーバック」は、時計の見せ方における大きな革新のひとつでした。

見せるためのムーブメント

19世紀、ボヴェは中国の宮廷や貴族に向けて、内側まで装飾を施した懐中時計をつくっていました。ムーブメントのブリッジや地板にも、高度な仕上げが施されていたのです。

その美しさを、埃や湿気から守りながら眺め、披露できるように。ボヴェが導入した透明なケースバックは、現在では世界中の高級時計の標準となっています。

ムーブメントを組み立てる時計師

対で贈る、という発想

ボヴェは、中国で時計を対(ペア)で販売した最初の企業のひとつでもありました。現地の嗜好と慣習に寄り添うこの発想も、時計を単なる道具ではなく、贈り物であり芸術品と考えるメゾンならではのものです。

裏側まで楽しむ

いまのボヴェのタイムピースも、表と裏の両面に見どころがあります。ブティックで私が最初にお見せするのも、実は裏側です。ぜひ時計を裏返して、ムーブメントの仕上げや動きをご覧ください。

時計を裏返すと、もうひとつの物語が見えてきます。

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